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S&P500を超えるリスク・パリティー運用

 

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 投資家は皆、ベストな投資方法を模索するものです。今回は、S&P500のパフォーマンスを超えるリスク・パリティー運用を紹介したいと思います。

 

目次

 

高リスク・高リターンのポートフォリオを作る方法

 高リスク・高リターンのポートフォリオを作る方法は二つあります。

  1. 普通株に代表される高リスク資産を中心に組み入れる運用
  2. 大部分を比較的低リスク・低リターン資産を組み入れたポートフォリオを作り、借入金で自己資金の何倍もの規模で運用

そして、リスク・パリティー運用は、ある状況の下では、②の借入金で低リスク・低リターンの運用をする方が相対的に高いリターンが得られるという考え方に基づいています。

 借入れによって、レベレッジを高める運用は、時々金融市場を見舞う一時的な暴落により、資金繰りに行き詰まるかもしれないというリスクを伴います。しかし、資金に余裕があり、レバレッジを高めても体力的にも精神的にもそのリスクに耐えられる投資家にとっては、資産運用全体の中にリスク・パリティー運用を組み入れるメリットも大きいと思います。つまり、資金全額リスク・パリティー運用ではなく、資金の何割かをリスク・パリティー運用にすることによって、趣味としての投資を楽しむことも一興かと思います。

 

リスク・パリティー運用とは...

 リスク・パリティー運用は、現在世界最大のヘッジ・ファンド運用会社ブリッジ・ウォーター・アソシエイツのCEOレイ・ダリオ氏によって構築された運用方法です。

 レイ・ダリオ氏は、

「いかなる投資戦略もエビデンスに裏打ちされたものでなければならず、また周りの人たちの真剣な詰問や批判に耐えうるものでなければならない」

と主張しています。

そして、「オール・ウェザー(全天候型)・ファンド」と呼ばれるリスク・パリティー・ファンドで大成功しています。もちろん、このファンドも「エビデンスに基づいて運用せよ」というレイ・ダリオ氏の大原則から生まれたものです。

 

レイ・ダリオ氏によると、

  • 比較的安全性の高い資産は、そのリスク見合い以上のリターンを生む傾向がある
  • リスクの高い資産は、しばしば過大評価され、リスクに見合わない低リターンに終わることが多い
  • そこで投資家は、借入金でレバレッジを高めて、低リスク資産を保有することによってリスク、リターンを共に高めれば、リスク見合い以上のリターンが得られる

と言われています。

 

安全な長期債券を用いて、リスク・パリティー運用

 ここからは、実際のリスク・パリティー運用方法をデータを用いながら説明していきます。低リスク銘柄は、リスク見合いよりは高いリターンをもたらすという傾向は、株式だけでなく他の資産でも言えます。

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リスク・パリティー運用モデル

*借入コストなどもあるため、そのコストを加味すると上記通りではありません。

 上記のように、債券などの低リスク資産にレバレッジをかけることでリターンを最大化させることができ、さらに標準偏差(リスク)も株式よりも低リスクという結果が得られています。つまり、株式よりもリターンが高く、リスクが低いということです。さらにデリバティブ商品を使って、レバレッジを高めることの方が通常の借り入れよりもコストが低いとされています。

 

 

長期債券をリスク・パリティー運用+株式投資のミックス投資

 全資産をレバレッジかけて、リスク・パリティー運用を行うというのは、勇気がいるものです。特に暴落相場となると回復まで時間がかかり、損切りしてしまい、買い直す頃には損切りした価格よりも上回っているということも少なくありません。

 そのため、長期債券(リスク・パリティー運用)に基本的な株式投資を組み合わせることで精神の安定剤という役割にしていきたいと思います。

 

 多くの機関投資家やバランスファンドの資産ミックスの基準として、株式60%債券40%が用いられてきました。そこで、この債券40%をリスク・パリティー運用に回すということです。その際のパフォーマンスとしては、株式100%のポートフォリオと同等の結果が得られています。

 

リスク・パリティー運用で分散投資

 リスク・パリティー運用は、何も株式/債券のみに当てはまるものではありません。REITを組み入れた不動産投資や商品ファンドなど様々な投資商品に当てはまります。しかし、気をつけなければならないのは手数料を多く払ってはいけないということです。レバレッジをかけているため、手数料が高い金融商品だとリターンが減り、リスクも高まります

 

 リスク・パリティー運用の注意点としては、アクティブ運用とは異なる点です。組み入れ資産はコストの低いインデックスファンドで十分であり、アクティブファンドを組み入れる必要はありません。この運用では、ファンドマネージャーの勘と経験に依存した資産の組み替えや組み入れ比率の調整など一切必要ありません。

 

リスク・パリティー運用の問題

 リスク・パリティー運用は、伝統的な株式中心の時価総額加重の組み入れ方式よりも、かなり優れたパフォーマンスを上げることができます。しかし、レバレッジをかけた運用であるため、一般投資家によっては少なくとも潜在的には大きなリスクを伴うものだと認識すべきだと思います。

 正常な相場環境のものでは、債券投資のリターンの変動性は小さいものですが、時として暴落相場に見舞われる場合には、ダウンサイド・リスクが表面化するため、注意が必要です。

 

 日本の投資信託の中にもリスク・パリティー運用を謳っている投資信託がありますが、手数料が高く、未来永劫利益を生み出してくれるとは限りません。そのため、国内投資信託で行う場合には注意が必要です。

 

 

まとめ

 リスク・パリティー運用は、伝統的な株式中心の投資よりも高いリターンをもたらし、リスクも低いことが証明されています。しかし、レバレッジをかけているため、暴落相場の際には、精神的なストレスは大きいものと予想されます。そのため、実践する際のオススメとしては、伝統的な株式投資(S&P500)60%・長期債券のリスク・パリティー運用40%などで、万が一の対策をする必要があります。精神的なストレスが大きい相場では、正常な判断ができなくなってしまいます。そのため、リスク・パリティー運用をする場合には、分散投資を念頭に実践することをオススメします。 

 

 今日はここまで...

 

 

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